思わぬところで、気候の違いを感じました。
新潟に入り、立ち寄った家の庭にヤシの木が植えてあります。
旅に出てから初めてみたヤシの木。
こんなに早くみるとは…
そして、ここでは枯れずに生えることができるんですね。
バイパスとよく言われる高規格道路のシステムにも慣れてきました。
秋田県では最初は気付かず歩いてしまいました。
道路左手を歩いていると、さらに左から原っぱを警察官二人が警棒を振り回して走っています。
まさか自分に向かっているとは思わず、その様子を見ながらしばらく歩いていると、真後ろにパトカー…
この先にある温泉にいきたいと説明したところで軽く流され、お返しに丁寧な道路についての説明をいただきました…。
結局バイパス交差点まで逆戻りをパトカーでの送迎。
その節はお世話になりました。
バイパスにはだいたいその脇に人が通れる道があることを知りました。
カカシに話しかけたのも、そんなバイパスの脇道でした。
今日もバイパス脇道を歩きます。
今は梨の木に囲まれてます。
農家の方に聞いて、初めて梨の木だと知りました。
今回はカカシに話した訳ではありません。
一つ一つの果実を丁寧に紙袋に包む作業をしています。
これはムクドリやカラスから果実を守るためだそうです。
その後、逆に旅について聞かれ、答えると
「北海道!」
「沖縄!」
「あら~大変だねぇ~」
今、目の前の一本の木に何百と果実がついている梨の木。
それがさらに何百と並んでいて、その一つ一つに紙袋をつける…。
そのほうがよっぽど大変だと思いました。
お互いに当たり前にしていることが、互いに大変だと思う…。
少し奇妙で楽しく、愉快な気持ちがしました。
梨は秋に収穫を迎えます。
その頃、いったいどこにいるのだろう?
一つ楽しみが増えました。
どこかのスーパーで梨を見たら、きっとこの日を思い出すだろう。
また一つ楽しみが増えました。
そのころには、きっと稲穂が緑から金色になるでしょう。
そして、楽しみが増えたことと新潟市に近づくころから。
サギの姿を見れなくなりました。
街でなんでも揃えることができる安心感と、どこかにあるさみしさを、ほんの少しだけ感じながら今日も歩いています。